ソフトガールとは、パステルカラーのコンパクトなトップスや軽いスカート、愛らしい小物を組み合わせ、親しみやすく穏やかな可愛さを表すファッションスタイルのことです。
淡い色だけでは決まらない、軽快なガーリースタイル

ソフトガールは、ベビーピンク、ラベンダー、ミント、水色などのパステルカラーを使い、柔らかく親しみやすい人物像を作るスタイルです。淡色コーデ全般を指すのではなく、短丈カーディガン、ベビーティー、プリーツスカート、ハイウエストデニム、カラフルなヘアクリップなど、2010年代末の若者向けカジュアルを組み合わせる点に特徴があります。ゆったりしたニットと小さなトップス、ミニ丈とボリュームスニーカーなど、量感に軽い対比を付けることも判断基準です。服装に加えて、頬を強調したメイクや光沢のあるリップ、小型のバッグまで含め、やさしく快活な雰囲気を一体として表します。
TikTok上の人物分類から生まれた背景
ソフトガールは、過去のドレス様式や特定の音楽ジャンルから直接生まれたものではありません。2010年代末のTikTokで広がった、服装、メイク、髪型、振る舞いをまとめて人物像として分類する文化の中で認識されたスタイルです。
パステルカラーやヘアクリップ、スクール風のスカート自体は以前から存在していましたが、それらを「soft girl」という一つのキャラクターとしてまとめたことが新しい点でした。日本のカワイイ文化、アニメに見られる色使い、K-POPのガーリーな衣装、Tumblrで共有されていた淡い写真表現など、複数の要素が下地になっています。
2019年に輪郭が明確になったTikTokスタイル
2019年には、黒を中心としたE-girlや、海辺のカジュアルを特徴とするVSCOガールと並び、ソフトガールがTikTok上の代表的な人物分類として紹介されるようになりました。
当時の典型的な装いは、ピンクや水色のトップス、チェックまたはプリーツのミニスカート、ハイウエストデニム、オーバーサイズニット、スニーカーなどです。蝶や花のヘアクリップ、ハート柄、小型のショルダーバッグ、強めのピンクチークも、服装と一体になった記号として使われました。
2020年に迎えた最盛期
ソフトガールは、2019年後半から2020年にかけて最も強く認識されました。外出着としての完成度だけでなく、部屋の背景、表情、動画の加工、音楽まで含めた変身動画やスタイル紹介が広がり、TikTokを象徴する美学の一つとなりました。
2020年12月の記事では、TikTokの関連ハッシュタグが7億回を超える視聴を集めていたと報じられています。ソフトガールは、写真を静かに共有するだけでなく、暗い服からパステルカラーの装いへ変身する短い動画との相性によって急速に広まりました。
2021年以降に細分化された甘い表現
2021年以降は、ソフトガールの淡色や愛らしい小物が、コケット、バレエコア、クリーンガールなど別の名称へ分かれていきました。ピンクとリボンを強めればコケット、装飾を減らして清潔感を前面に出せばクリーンガールに近づくなど、より限定的な美学が選ばれるようになります。
ソフトガールという名称が完全に消えたわけではありませんが、パステルカラーを使った若々しいガーリーカジュアルをまとめる、比較的広い呼び方へ変化していきました。
近い甘めスタイルとの違いが表れる部分
ガーリーファッションとの違い

ガーリーファッションは、リボン、フリル、レース、花柄などを使う可愛らしい服装を幅広く含みます。ソフトガールはその中でも、パステルカラー、短丈カーディガン、ベビーティー、ハイウエストデニム、ヘアクリップといった2010年代末のカジュアルなアイテムを重視します。レースのワンピースだけでまとめるより、ニットとデニム、ミニスカートとスニーカーなど、甘さと日常着を近づけた構成が特徴です。
E-girlとの違い

E-girlは、黒、赤、ボーダー、チェーン、チェック、厚底靴などを使い、ゲーム、アニメ、エモ、ネット文化を混ぜたスタイルです。ソフトガールもTikTok上の人物分類として広がりましたが、配色は明るく、金属小物や強いアイラインより、カラフルなヘアピン、ピンクチーク、光沢のあるリップを選びます。両者は色と小物の方向が対照的です。
VSCOガールとの違い

VSCOガールは、オーバーサイズTシャツ、ショートパンツ、スニーカーやサンダル、シュシュなどを使う、海辺や西海岸を思わせるリラックススタイルです。ソフトガールにもシュシュやスニーカーは見られますが、トップスをコンパクトにしたり、プリーツスカートを合わせたりして、スクール風の可愛さを加えます。VSCOガールは健康的でラフ、ソフトガールは淡色で人形的な見え方を重視します。
コケットとの違い

コケットは、細いリボン、レース、シアー素材、サテン、身体に沿うシルエットなどによって、可憐さに計算された色気を加えます。ソフトガールは、コットンニット、デニム、スニーカーなどカジュアルな素材を使いやすく、露出や艶よりも親しみやすさが中心です。ハートや花の小物も、コケットでは繊細に、ソフトガールではポップに見せます。
クリーンガールとの違い

クリーンガールは、白、ベージュ、黒などを中心に色数を減らし、装飾の少ないトップスやパンツ、すっきりまとめた髪によって清潔感を表します。ソフトガールは、ピンク、ラベンダー、水色などを重ね、ヘアクリップや柄物を加えるため、装いの情報量が多くなります。クリーンガールが整ったミニマルさを示すのに対し、ソフトガールは小物の可愛らしさを見せるスタイルです。
やさしい人物像をつくる五つの組み合わせ

白を土台にした明るいパステルカラー
ベビーピンク、ラベンダー、ミント、ピーチ、淡いイエロー、水色などを、白やアイボリーと組み合わせます。くすみの強い淡色だけで統一するより、少し発色のあるパステルカラーを一か所に置く方が、ソフトガール特有の明るさが伝わります。トップスをピンク、ボトムスを白にするなど、色の境界を分かりやすく見せます。
小さなトップスと軽い羽織り
ベビーティー、短丈キャミソール、コンパクトなリブニットに、柔らかなカーディガンを重ねます。上半身を小さく見せながら、袖や肩には少し丸みを残す構成です。身体に密着する服だけでまとめず、カーディガンの緩さを加えることで、親しみやすい輪郭になります。
スクール感のある短いボトムス
プリーツスカート、チェック柄スカート、台形ミニスカートなどが代表的です。ソックスやスニーカーを合わせると、ドレス系のガーリーとは異なる軽快さが生まれます。ハイウエストのストレートデニムやマムジーンズも使われ、甘いトップスを日常的に見せる役割を持ちます。
ポップで小型のアクセサリー
蝶、花、雲、ハートなどをかたどったヘアクリップ、ビーズネックレス、スクランチー、小さなショルダーバッグを使います。高級感のある一つの装飾を目立たせるより、子ども向け雑貨を思わせる小物を複数組み合わせるのが特徴です。ただし、色をトップスやボトムスとそろえると、雑然と見えにくくなります。
丸みのあるカジュアルシューズ
白いスニーカー、厚みのあるダッドスニーカー、メリージェーン、ローファーなどを合わせます。細いヒールよりも、つま先や靴底に適度なボリュームがある靴の方が、ミニスカートや短丈トップスとの対比を作れます。白いソックスやルーズソックスを見せる場合もあります。
パステルカラーの置き場所から考えるコーディネート

ソフトガールでは、全身を淡くぼかすより、パステルカラーを置く場所と白い部分を分ける方が、元来のポップな雰囲気を表現できます。最初に主役となる色を一つ選び、服、小物、ヘアアクセサリーへ少量ずつ反復します。
ピンクカーディガンと白いプリーツスカート
白いベビーティーに短丈のピンクカーディガンを重ね、白またはライトグレーのプリーツミニスカートを合わせます。足元は白いソックスとボリュームスニーカーにし、髪へピンクの蝶形クリップを添えます。上半身と髪で同じ色を繰り返し、ボトムスを白くすると、王道のソフトガールが成立します。
ラベンダートップスとハイウエストデニム
ラベンダーのリブトップスに、淡いブルーのハイウエストデニムを合わせます。白いカーディガンを肩からゆったり重ね、パール調の小型バッグと白いスニーカーを加えます。スカートを使わなくても、トップスの色、コンパクトな形、小物の可愛らしさがそろえば、ソフトガールらしく見えます。
チェック柄スカートを使ったスクールスタイル
淡いイエローのニットベストに白いブラウスを重ね、ベージュとピンクのチェック柄プリーツスカートを合わせます。白いハイソックスとブラウンのローファーを選び、髪には花形クリップを左右へ配置します。制服風の輪郭にパステルカラーとポップな小物を加えることで、プレッピーよりも甘い印象になります。
ミントカーディガンとキャミワンピース
白いミニ丈のキャミワンピースに、柔らかなミントグリーンのカーディガンを羽織ります。足元は白いスニーカーまたはストラップシューズにし、バッグは淡いピンクの小型ショルダーを選びます。レースやフリルを増やすのではなく、異なるパステルカラーを明るい白でつなぐ構成です。
オーバーサイズニットとミニスカート
淡いブルーのゆったりしたニットに、白い台形ミニスカートまたはショートパンツを合わせます。ニットの裾はすべて入れず、前だけを軽く収めてウエスト位置を見せます。足元に厚みのある白いスニーカーを置くと、上半身の柔らかさと脚まわりの軽さが対比されます。
ソフトガールの周囲にある甘めのスタイル

可愛らしさを表す服装を広く含む関連スタイルです。ソフトガールはその中でも、パステルカラー、短丈トップス、デニム、スニーカーなどを使う、SNS発のカジュアルな構成に範囲が絞られます。

ソフトガールと同時期にTikTokで広がった対照的なスタイルです。E-girlが黒、チェック、チェーン、厚底靴などでサブカル感を強調するのに対し、ソフトガールは明るいパステルカラーと愛らしい小物を選びます。

Tシャツ、ショートパンツ、シュシュ、スニーカーなど、カジュアルな若者服を共有します。VSCOガールは海辺を思わせる健康的なラフさが中心で、ソフトガールはコンパクトなトップスやスクール風ボトムスによって甘さを加えます。

淡色、ミニ丈、短丈カーディガンなどが重なる関連スタイルです。韓国ガーリーは身体の比率を整えたすっきりしたシルエットを重視し、ソフトガールはヘアクリップやカラフルなアクセサリーによるポップさを強く出します。

ピンク、水色、ラベンダーなどのパステルカラーを共有します。ゆめかわいいは、星、ユニコーン、魔法、雲などの空想的なモチーフを前面に出し、ソフトガールよりも色彩と装飾が非日常的です。

水色と白によって透明感や儚さを表すSNS発の関連スタイルです。水色界隈は配色を限定し、シアー素材やサブカル小物を使う場合がありますが、ソフトガールはピンク、イエロー、ラベンダーなどを含む明るい多色使いが可能です。

白と淡い水色、シルバー、透ける素材などを使い、天使のような無垢さを表します。ソフトガールよりも色の範囲が狭く、羽根、光、透明素材など、幻想的な記号を強く意識する点が異なります。

清潔感のある肌、まとめ髪、装飾の少ない服を使う関連スタイルです。ソフトガールと同じく好印象を作りますが、クリーンガールは色と小物を減らし、ソフトガールはパステルカラーと可愛いアクセサリーを見せます。

パステルカラーや甘い小物を共有する近いテイストです。コケットはリボン、レース、サテンなどによって古典的で艶のある女性像を作り、ソフトガールはニット、デニム、スニーカーを使う日常的な可愛さを中心にします。
最盛期の型から淡色カジュアルの一表現へ
ソフトガールは、エクセルでは2020年代に広がり、現在も取り入れられるガーリー・ロマンティック系のテイストとして整理されています。特定のスタイルから多くの派生を束ねる名称ではなく、淡色と優しい小物に特徴を絞ったSNS発のスタイルとして扱うのが適切です。
独立したインターネットトレンドとしての最盛期は、TikTok上の人物分類が盛んだった2019年後半から2020年頃です。2026年現在もソフトガールという名称やスタイルガイドは残っていますが、当時のようにE-girlやVSCOガールと並ぶ新しい分類として拡大している状況ではありません。
その後、淡い色と甘さはコケット、装飾の少ない清潔感はクリーンガール、白とベージュの柔らかさはヴァニラガールなど、より細かな名称へ分かれました。特にクリーンガールは2020年代前半から中盤に広く定着し、コケットも2024年頃に強く可視化されています。ソフトガールはこれらに置き換えられた面を持ちながら、パステルカラーのカーディガン、デニム、プリーツスカート、ヘアクリップを組み合わせるカジュアルな甘めスタイルとして残っています。
関連タグ
- ガーリーファッション
- E-girl
- VSCOガール
- 韓国ガーリー
- ゆめかわいい
- 水色界隈
- 天使界隈
- クリーンガール
- コケット
- パステルカラー
- ベビーティー
- 短丈カーディガン
- プリーツスカート
- ヘアクリップ
- ハイウエストデニム



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