昭和レトロ

昭和レトロのコーディネート例 ファッションテイスト・カルチャー
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昭和レトロとは、1960年代から1980年代前半の日本で親しまれたワンピース、ブラウス、パンタロンなどを、当時を思わせる色柄や小物で懐かしく再構成するファッションスタイルのことです。

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戦後の日本らしい色と形を取り入れる

昭和レトロとは?

昭和レトロは、昭和時代の服装を後の時代から振り返り、懐かしい魅力として取り入れるスタイルです。現在この名称で扱われるのは、昭和全期間ではなく、主に洋装と既製服が普及した1960年代から1980年代前半の街着です。

1960年代風では、丸襟や配色切り替えを施した台形ワンピース、ミニスカート、短いカーディガンなどが使われます。1970年代風では、柄シャツ、ボウタイブラウス、パンタロン、ロングスカートなどが中心です。1980年代前半を参照する場合は、大きな襟、パフスリーブ、リボン付きブラウスなどが加わります。

マスタード、オレンジ、モスグリーン、えんじ、ネイビー、クリームといった温かみのある色や、花柄、幾何学柄、水玉、チェックが代表的です。襟、丈、柄、小物を同じ年代へそろえることで、単なる古風な服ではなく昭和レトロとして見分けられます。

当時の流行ではなく後世から付けられた名称

昭和時代の人々が、自分たちの服装を昭和レトロと呼んでいたわけではありません。当時はミニスカート、パンタロン、アイビー、ニュートラなど、それぞれの流行名で認識されていました。

昭和レトロという言葉は、純喫茶、家電、看板、歌謡曲などとともに昭和文化が再評価される中で、服装にも使われるようになった表現です。

実際に昭和期に作られた古着だけでなく、現在作られた昭和風のワンピースやブラウスも含まれます。古い衣服そのものを重視するヴィンテージファッションとは異なり、昭和を連想させる見た目や世界観が判断基準になります。

洋装の普及から個性的な既製服へ

1950年代から1960年代の洋裁とミニ丈

戦後は、洋裁学校や雑誌を通じてブラウス、スカート、ワンピースを家庭で仕立てる文化が広がりました。1950年代には、細いウエストと膝下のフレアスカートを組み合わせた女性らしい服が親しまれます。

1960年代になると、百貨店や専門店の既製服が増え、服を作るだけでなく店で選ぶ習慣が定着しました。後半にはミニ丈、Aライン、台形ワンピース、明快な配色が広がり、テレビに登場する歌手や女優の衣装も流行へ影響しました。

1970年代に広がった柄とパンタロン

1970年代には、裾の広いパンタロン、先の長い襟を持つ柄シャツ、ボウタイブラウス、ロングスカートなどが目立つようになります。

オレンジ、ブラウン、マスタード、深緑を使った花柄や幾何学柄が多く、1960年代より縦長で落ち着いた配色へ変化しました。歌謡番組やファッションビルを通じて、若者が既製服を組み合わせる文化も広がります。

1980年代前半から現在の再評価へ

1980年代前半には、フリル襟、パフスリーブ、太いベルトなど、装飾性のある服が増えました。その後は肩パッドを使った服やボディコンなど、別の特徴を持つスタイルへ移ります。

昭和レトロの参照元として特に分かりやすいのは、1960年代から1970年代です。2020年代には、純喫茶や昭和歌謡への関心とともに、当時の色柄やシルエットが再評価されました。

近いテイストとの違いとつながり

レトロファッション

レトロファッションのコーディネート例

レトロファッションは、過去を思わせる服を幅広く取り入れるスタイルです。昭和レトロもその一種ですが、参照する地域と年代を日本の昭和期へ絞ります。1920年代のドレスや1950年代のアメリカンスタイルまで含むレトロファッションに対し、昭和レトロは歌謡番組、純喫茶、百貨店など、日本の戦後生活を思わせる色柄と服の形を中心にします。

ヴィンテージファッション

ヴィンテージファッションとは

ヴィンテージファッションは、過去に実際に作られた衣服の素材、縫製、経年変化を生かすスタイルです。昭和時代の古着を使えば両者は重なりますが、昭和レトロは当時物であることを必須としません。現在作られた服でも、丸襟、台形、パンタロンなどが同じ年代感へそろっていれば成立します。

古着MIX

古着MIXのコーディネート例

古着MIXは、異なる年代の古着と現代服を自由に組み合わせるスタイルです。昭和期の柄シャツを現在のデニムへ合わせる服装も含まれます。昭和レトロでは、異なる年代を無造作に混ぜるより、1960年代風、1970年代風など主役となる時期を定め、襟、丈、配色、小物をそろえます。

60sモッズ

60sモッズのコーディネート例

60sモッズは、1960年代の英国の若者文化を背景に、ミニ丈、細身のパンツ、幾何学柄、ロングブーツなどを使うスタイルです。昭和レトロにも、海外から伝わったミニ丈やAラインが含まれます。英国の音楽やスクーター文化を直接表すのが60sモッズ、日本のテレビや既製服を通して日常化した姿を表すのが昭和レトロです。

70sボーホー

70sボーホーのコーディネート例

70sボーホーは、ヒッピーや民族文化を背景に、フレアパンツ、刺繍、フリンジ、自然素材などを使います。パンタロンやアースカラーは昭和レトロとも共通しますが、昭和レトロでは柄ブラウス、太いベルト、合成繊維などを使い、日本の歌謡曲や街着を思わせる整った方向へまとめられます。

パワードレッシング

パワードレッシングとは?

パワードレッシングは、肩を強調したテーラードジャケットやスーツ、太いベルトなどを用い、仕事の場で権威や自信を視覚的に示す服装です。特に1980年代に象徴的なスタイルが広がったため昭和レトロと時代的に重なる部分がありますが、パワードレッシングはビジネスウェアとしての構築的なシルエットや力強い人物像が中心です。昭和レトロは1960年代のワンピース、1970年代のパンタロン、1980年代の色柄やシルエットまで昭和期の幅広い服装を対象とし、特定の着用目的や形に限定されない点で異なります。

昭和らしさを作る服・色・小物

年代が分かる襟と袖

1960年代風では丸襟や白い配色襟、1970年代風では先の長いシャツカラーやボウタイ、1980年代前半風ではフリル襟やパフスリーブが使われます。襟の形は年代を特定しやすいため、異なる時期の特徴を一着へ詰め込みすぎないことが重要です。

台形スカートとパンタロン

1960年代風では、腰から裾へ直線的に広がる台形ミニスカートやAラインワンピースが中心です。1970年代風では、腿をすっきりさせ、膝下から裾を広げたパンタロンを使います。ボトムスの形によって全身の参照年代が大きく変わります。

温かみのある配色

マスタード、オレンジ、ブラウン、モスグリーン、えんじ、クリームなどを組み合わせます。1960年代風では赤、白、紺などの明快な配色も使えます。全身を茶色だけでまとめず、襟やバッグへ明るい色を加えると昭和らしい色の対比が生まれます。

大きく読み取りやすい柄

花柄、幾何学柄、水玉、チェック、太いストライプなどを使います。柄物はトップスかワンピースのどちらかへ絞り、靴やバッグを無地にすると、柄の形が明確に見えます。

形のあるバッグと太いヒール

がま口バッグ、トップハンドルバッグ、小型ショルダー、ストラップシューズ、ローファー、太ヒールパンプスなどを合わせます。現在的な大きなバッグやスポーツスニーカーを避けると、服の年代感を保ちやすくなります。

昭和の年代差が分かる着こなし

幾何学柄の台形ワンピース

クリーム地にオレンジと深緑の幾何学柄を配した膝上丈の台形ワンピースに、白い丸襟を付けます。ブラウンのストラップシューズ、小型のトップハンドルバッグ、太いヘアバンドを合わせると、1960年代後半を思わせる装いになります。

ボウタイブラウスと台形スカート

アイボリーのボウタイブラウスへ、えんじまたは深緑のハイウエスト台形スカートを合わせます。ブラウンのローファーとかっちりしたショルダーバッグを加えることで、昭和の通勤着や外出着を思わせる端正な組み合わせになります。

柄シャツとパンタロン

オレンジ、ブラウン、クリームの花柄シャツを濃色のハイウエストパンタロンへ入れ、太いベルトで腰を示します。厚みのあるローファーやプラットフォームシューズを合わせると、1970年代の歌謡番組や若者の街着に近い縦長の装いになります。

現在は昭和文化を表す広い言葉として定着

昭和レトロは現在も使われる名称で、服だけでなく、純喫茶、家電、音楽、看板などを含む文化的な表現として定着しています。ファッションでは、1960年代から1980年代前半の色柄やシルエットを取り入れる言葉として使われます。

現在は当時の全身を忠実に再現するより、柄シャツ、ボウタイブラウス、台形スカート、がま口バッグなどを一部へ取り入れる着方が中心です。

一方、「昭和レトロ」だけでは参照年代が広すぎるため、1960年代風、1970年代風などを明確にすると、服装の特徴が伝わりやすくなります。

名称が現在も通用する一方で、服装の要素はレトロファッション、古着MIX、60sモッズ、70sボーホーなどにも残っています。昭和レトロとして独立させる場合は、日本の戦後生活を思わせる色、柄、服の形を同じ年代感へそろえることが必要です。

関連タグ

  • ヴィンテージファッション
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  • 古着MIX
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