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衣類に染みついた油汚れを落とす方法!自宅で出来る簡単な方法まとめ

衣類に染みついた油汚れはどうやってとればいい?

子供が食事中に服を汚した…

服の袖にソースが付いた…

衣類に染みついた油汚れは非常に頑固で、自力で完全に取り除くのはすごく大変です。

衣類に付いた汚れを取る方法は色々あります。

特に、油汚れを衣類から取り除くための方法をご紹介します。

衣類についた油汚れが取れにくい原因とは?

衣類に染みついた油汚れを落とす方法!自宅で出来る簡単な方法まとめ

衣類についた油汚れが取れにくい主な理由は、油が水とは異なり、水に溶けないためです。

「親水性(水を好む)」と「疎水性(水を避ける)」の違いによるもので、油は疎水性の性質を持っています。

そのため、水だけでは油汚れを効果的に除去することができません。

また、油は衣類の繊維に深く浸透しやすく、一度繊維の中に入ると、繊維と油との間の強い結合によって、汚れが衣類に固着します。

この結合を破壊するには、洗剤などの界面活性剤を使用して、油を乳化させ、水と混ざりやすくする必要があります。

界面活性剤は油と水の間に入り込み、油を微細な粒子に分散させることで、水に溶けやすくし、洗い流しやすくします。

しかし、すべての油が同じではなく、植物油、動物油、鉱物油など、油の種類によっても汚れの取り方が異なる場合があります。

特に古い油汚れや繊維に深く染み込んだ汚れは、取り除くのが一層難しくなります。

油汚れを効果的に取り除くためには、適切な洗剤の選択と、汚れの種類に応じた処理方法が重要です。

家庭で付着する可能性のある油汚れの種類

食用油

料理中に飛び散ったり、食事中に衣類に落ちたりする植物油(オリーブオイル、菜種油など)や動物性脂肪(バター、ラードなど)。

食用油は疎水性であり、水と混ざらないため、水だけでは落とすことができません。

また、温度が上がると液体の状態で衣類の繊維に染み込みやすくなり、冷えると繊維の中に固まってしまうため、取り除きにくくなります。

基本的な対処方法

油性のスポットリムーバーや台所用洗剤を直接汚れに塗布し、しばらく放置してから、ぬるま湯や温水で洗い流します。

洗剤が油分を乳化させ、水で洗い流しやすくします。

乳製品に含まれる脂肪

バター、マーガリン、クリームなどの乳製品に含まれる脂肪は、植物油や動物油と同様に疎水性ですが、さらにタンパク質や乳糖などの他の成分と結びついているため、より複雑な化学的性質を持ちます。

このため、界面活性剤を使っても、油分とこれらの成分を同時に分解・除去する必要があり、処理が難しくなります。

基本的な対処方法

まず、余分な脂肪をナイフやスプーンの背で優しく取り除きます。

次に、液体洗剤を直接汚れに塗り、柔らかいブラシで優しくこすり、冷水で洗い流します。

タンパク質や乳糖も含まれているため、温水ではなく冷水を使用することがポイントです。

化粧品に含まれる油

メイクアップ製品(ファンデーション、リップスティックなど)やスキンケア製品(クリーム、ローションなど)に含まれる油分が衣類に付着することがあります。

ミネラルオイル、植物由来オイルなど、 化粧品の油分は、皮膚になじむように設計されており、衣類の繊維にも深く浸透しやすいです。

化粧品には油分以外にも色素や添加物が含まれていることが多く、これらが繊維に密着することで、油汚れが落ちにくくなります。

基本的な対処方法

化粧品の油分を取り除くためには、アルコールベースのスポットリムーバーやメイク落とし専用のクリーナーを使う方法が効果的です。

汚れ部分に直接適用し、柔らかい布で優しくたたくようにして汚れを浮かせ、その後、通常通り洗濯します。

機械油

自転車や車の修理、DIY作業中に使用する機械油や潤滑油が衣類に付くことがあります。

械油やグリースは非常に粘りが強く、疎水性が高いため、水や通常の洗剤では落とすことが難しいです。

これらの油汚れは特に繊維に密着しやすく、また、汚れを分散させるためには強力な溶剤や特殊な洗浄剤が必要になることがあります。

基本的な対処方法

この種の汚れは特に頑固なので、溶剤ベースのスポットリムーバーや、グリースや油を溶解する力のある専用の洗剤を使用します。

汚れに直接塗布し、しばらく放置した後で、強めの手洗いや洗濯機で洗います。

ただし、溶剤を使う場合は、衣類の素材を傷めないように注意が必要です。

ワックスやポマード

髪のスタイリング剤に含まれる油分が衣類に触れて付着する場合があります。

基本的な対処方法

ワックスやポマードは水に溶けにくいため、洗剤を直接汚れに塗り、しばらく放置することが有効です。

このとき、アルコールベースの溶剤(例:イソプロピルアルコール)を使用して汚れを柔らかくし、分解しやすくすることも効果的です。

前処理後、通常通りに洗濯機で洗います。

固く絞ったスポンジで優しくたたきながら洗うと、汚れが落ちやすくなります。

必要に応じて、洗濯のサイクルを繰り返します。

手に付いた油

手作業での料理や修理作業などで手に付いた油が、無意識に衣類に触れることで付着します。

基本的な対処方法

前処理として、手から衣類に移った油汚れは、洗剤やキッチン用洗剤を直接塗布し、数分間放置することが効果的です。

油が繊維から浮き上がりやすくなります。

前処理の後、ぬるま湯で手洗いするか、洗濯機で洗います。

手洗いの場合は、布同士を擦り合わせるようにして洗うとより効果的です。

汗と皮脂

人体から分泌される汗や皮脂も一種の油汚れと言え、衣類に付着して黄ばみや臭いの原因となることがあります。

基本的な対処方法

前処理として、汗や皮脂はタンパク質や塩分も含まれているため、ぬるま湯に溶かした中性洗剤で衣類を浸し、しばらく放置します。

このとき、汚れが特にひどい部分には洗剤を直接塗布することも有効です。

前処理後、通常通りに洗濯します。

汗や皮脂の汚れはタンパク質系の汚れも含むため、洗濯時にタンパク質を分解する酵素入りの洗剤を使用すると良いでしょう。

 

これらの油汚れは、その性質や付着した衣類の素材によって、取り除く方法が異なります。

たとえば、食用油の汚れは比較的取り除きやすいですが、機械油や化粧品の油は取り除くのが難しい場合があります。

油汚れを効果的に取り除くためには、適切な前処理(汚れ部分に直接洗剤を塗布するなど)や、汚れの種類に応じた洗剤の選択が重要です。

一般的なポイント

汚れは新しいほど落ちやすい

油性の汚れは時間が経つにつれて固着し、落ちにくくなります。

できるだけ早く処理することが重要です。

テストを忘れずに

使用するクリーナーや溶剤は、目立たない部分でテストしてから使用してください。

色落ちや素材への悪影響を避けられます。

ラベルの指示に従う

衣類の洗濯表示を確認し、指示に従って適切な方法で洗濯してください。

これらの方法を適用することで、家庭での油汚れの対処がより効果的になります。それでも汚れが落ちない場合は、プロのクリーニングサービスに相談するのも一つの選択肢です。

衣類に染みついた油汚れを取る方法

衣類に染みついた油汚れはどうやってとればいい?

頑固な油汚れに悩まされる人は、昔から多くいます。

様々な人たちの経験や研究家によって編み出された技など、対処法が様々です。

上記で細かな油汚れの解決方法を提示しましたが、とにかくわからないけど油汚れに対して何かしらの方法を試したいという方は、まずは以下のやり方が簡単ですので、試してみましょう。

速攻で対処

油をこぼした直後に、すぐにティッシュや紙タオルで吸収させます。

こうすることで、油が布の深部まで浸透するのを防ぐことができます。

完全に取り除くことはできませんので、次の項目の食器用洗剤を使用する等、早めに対処する必要があります。

液体食器用洗剤を使う

小量の液体食器用洗剤を汚れの部分に直接塗り、指先で軽くこすります。

洗剤が油と反応して、油を分解する助けとなります。

食器用洗剤は元々油汚れを分解する能力が非常に高いものですので、早急に対処する必要がある場合は、1番目と合わせた対処法がおすすめです。

対処した後は、必ず洗濯するようにしましょう。

ベーキングソーダ(重曹)を使う

重曹を油汚れに直接振りかけ、少しの時間置きます。

重曹が油を吸収するのを待ってから、ブラシや指でこすり取ります。

元々洗剤として使用されることが多い重曹ですが、油汚れにも高価を発揮してくれます。

家庭においてあるケースが多いので、食器用洗剤と照らし合わせて使用することをおすすめします。

その後、通常通り洗濯します。

コーンスターチやベビーパウダーを使う

コーンスターチやベビーパウダーは、重曹と同様に油を吸収する働きがあります。

汚れた部分にパウダーを振りかけ、数時間放置します。

その後、余分なパウダーをブラシなどで払い落とし、通常通り洗濯します。

油汚れの対策は、できるだけスピーディーに対策することにあります。

洗濯する前に、できるだけ多くの油汚れを除去しておくことが衣類を復活させるカギとなります。

特別な洗剤やスポットリムーバーを使用する

市販されている油汚れ専用のスポットリムーバーや洗剤もありますが、一般家庭で必ず置いてあるとは限りません。

これらを使用するのが最も効果的な方法だと思いますが、無い場合は上記の方法を試してみましょう。

なお、使い方は製品の指示に従ってください。

注意点

油汚れがしっかり取れているかどうかを確認するために、衣類を洗濯後、乾燥機にかける前にチェックします。

乾燥機の熱は油汚れを固定化させる可能性があるため、油汚れがまだ残っている場合は、乾燥機にかけずに再度処理をする必要があります。

上記の方法で油汚れを効果的に取り除くことができますが、衣類の種類や汚れの程度によっては、完全に取り除けない場合もありますので、注意が必要です。

どうしても取れない場合や、色落ちや縮みの心配がある場合、高価な衣類の場合は、専門のクリーニング店に相談することをおすすめします。

クリーニング店に任せた方が早い?

衣類に染みついた油汚れはどうやってとればいい?

クリーニング店に任せるか自分で取り組むかの選択は、以下の点を考慮して決めると良いでしょう。

個人的には汚れが酷い場合はプロに任せた方が良いと考えています。

なお、クリーニング技術が高いプロでも完全に取り除くことができない場合があります。

衣類の価値や素材で判断する

高価な衣類やデリケートな素材の場合、専門家に任せた方が安全です。

専門的な知識や技術を持つクリーニング店は、衣類を傷めずに汚れを取り除くことができる可能性が高いです。

コストがかかりますが、お気に入りの服は特にプロに任せるのが無難と言えるでしょう。

油汚れの程度により判断する

汚れが軽微であれば、家での処理が可能です。

しかし、大きな汚れや時間が経って固定化された汚れの場合、クリーニング店の専門的な処理が必要となることもあります。

頑固な油汚れで落としにくい場合、別途費用が掛かるケースもありますので、できるだけ取り除けるよう早めの対処が必要となります。

コストと時間により判断する

自分で汚れを取り除くことを試みると、洗剤やリムーバーの購入費用や手間がかかります。

自宅においてある食器用洗剤や重曹で代用できますが、心配であればクリーニング店に任せるのがおすすめです。

費用がかかりますが、手間は省けます。

また、クリーニング店によっては、早急に対応してくれる店もありますので、連絡してみると良いでしょう。

再処理のリスクを考慮する

家での処理で油汚れが取り除けなかった場合、再度クリーニング店に持ち込む必要があるかもしれません。

その際のコストや時間も考慮すると、初めからクリーニング店に任せる方が効率的な場合もあります。

汚れが酷い場合は、直接クリーニング店にお任せする方が良いでしょう。

頑固な油汚れは自宅洗い、それともクリーニング?

衣類に染みついた油汚れはどうやってとればいい?

結論として、油汚れの程度、衣類の価値や素材、コストと時間の観点から、どちらが適切か判断すると良いでしょう。

状況によっては、最初からクリーニング店に任せた方が早く、確実に汚れを取り除くことができる場合もあります。

軽度の汚れであれば自宅と言う選択肢が正しい場合もあります。

まずは汚れの度合いをチェックし、自分で除去するのが困難と判断した場合はクリーニング店にお任せするのが良いでしょう。

  • この記事を書いた人
Mina

Mina

ライフスタイルに関する情報を発信するのが仕事の30代主婦。 趣味が洗濯の2児の母。

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