ブロークコアとは、レトロなサッカーシャツを主役に、英国のフットボール文化を日常着として表現するファッションスタイルのことです。
サッカー観戦の空気を街着に変えたスタイル

ブロークコアは、サッカーチームのユニフォームやトラックジャケットに、デニムパンツ、スニーカー、キャップなどを合わせるスポーツストリート系のファッションです。英国のパブやスタジアム周辺にいる男性の気取らない服装を、SNS世代がユーモラスかつファッショナブルに再解釈しています。
コーディネートを作り込みすぎず、少し野暮ったいスポーツウェアをそのまま着る自然体の雰囲気が魅力です。サッカーに詳しい人だけのスタイルではなく、ヴィンテージウェアやスポーツミックスを好む若者を中心に広がり、ライブ、フェス、街歩きなどのカジュアルな場面で支持されています。
テラスカルチャーからSNSトレンドになるまで
1970年代後半〜1980年代|英国のスタジアムに生まれた装い
ブロークコアという名称が生まれる以前から、英国のサッカースタジアム周辺では、チームのシャツやスポーツウェアを着る文化が根づいていました。
1970年代後半には、遠征先のヨーロッパで手に入れたスポーツブランドやデザイナーズブランドを着る「フットボール・カジュアルズ」が登場します。Fila、Sergio Tacchini、Lacosteなどのスポーツウェアを使いながら、一般的なサポーターとは異なる洗練された装いを作る文化へ発展しました。
1990年代|ブリットポップとストリートへの浸透
1990年代には、サッカー人気とブリットポップ、クラブカルチャーが結びつき、ユニフォーム、トラックトップ、バケットハット、スニーカーなどが英国の若者服として広がります。
Oasisのリアム・ギャラガーをはじめとするミュージシャンがサッカーシャツやスポーツブランドを着用したことで、スタジアムの服装が音楽やストリートファッションの象徴としても認識されるようになりました。
2010年代後半|サッカーウェアがファッション界へ進出
スポーツブランドとデザイナーの協業が増え、サッカーシャツの配色、襟、エンブレム、トラックウェアのシルエットがハイファッションにも取り入れられます。
2019年に始まったadidas OriginalsとWales Bonnerの協業は、1970〜1990年代のスポーツ文化を上品な素材や仕立てで再解釈し、サッカー由来のファッションを広く浸透させる代表的な存在となりました。
2021年末〜2022年|「ブロークコア」という名称が誕生
現在使われている「ブロークコア」という言葉は、アメリカのTikTokクリエイター、ブランドン・ハントリーが2021年末頃に投稿した動画から広まったとされています。
英国で男性を意味する俗語「bloke」と、特定の美学やスタイルを表す「core」を組み合わせた名称で、サッカーシャツ、ゆったりしたジーンズ、adidasのスニーカーを合わせる服装が、2022年のSNSトレンドとして注目されました。
2023年以降|ジェンダーを越えたサッカーファッションへ
女性の着用者が増えると、サッカーシャツをプリーツスカート、レース、リボン、ヒールなどと組み合わせるスタイルも登場します。
無骨なスポーツウェアをそのまま着る本来のブロークコアに加え、ガーリーな要素を混ぜたブロケットコアなどへ枝分かれし、性別やサッカーファンであるかを問わず楽しめるファッションへ変化しています。
サッカーウェアから広がる近接スタイル

サッカーユニフォームのスポーティーさに、プリーツスカート、レース、リボンなどのガーリー要素を加えた派生スタイルです。

ユニフォームに限らず、トラックパンツやナイロンジャケットなどのスポーツウェアを普段着に組み合わせる幅広いスタイルです。

動きやすいスポーツアイテムを、日常的で親しみやすいカジュアルウェアとしてまとめます。

サッカー、バスケットボール、野球などのゲームシャツを、異なるジャンルの服と組み合わせるスタイルです。

SambaやGazelleなどのローテクスニーカーを中心に、ボトムスやトップスを組み立てる着こなしです。

バスケットボールのゲームシャツやショーツを使い、ブロークコアよりもアメリカンストリート寄りに仕上げます。

スポーツや音楽文化から生まれたアイテムを、街中で着やすいバランスに整えたカジュアルスタイルです。
ムードを形作った人物・ブランド
Brandon Huntley(ブランドン・ハントリー)
英国男性風のサッカーファッションを「ブロークコア」と名づけ、TikTok上でトレンド化させたクリエイターです。
Liam Gallagher(リアム・ギャラガー)
サッカーシャツ、トラックジャケット、バケットハットなどを着用し、1990年代の英国音楽とフットボールファッションを結びつけました。
David Beckham(デヴィッド・ベッカム)
現役時代からユニフォーム以外の服装も注目され、サッカー選手を世界的なファッションアイコンへ押し上げた存在です。
Héctor Bellerín(エクトル・ベジェリン)
ヴィンテージユニフォームやデザイナーズウェアを取り入れ、現代的なサッカー選手のファッション像を示しています。
adidas
サッカーシャツ、トラックトップ、Samba、Gazelleなど、ブロークコアを構成する代表的なスポーツアイテムを数多く展開しています。
Umbro
英国サッカーを象徴するユニフォームメーカーのひとつで、ダブルダイヤのロゴやレトロなゲームシャツがスタイルの核となっています。
Wales Bonner
スポーツウェアに上質な素材と文化的背景を加え、サッカーファッションをラグジュアリーな領域へ引き上げたブランドです。
Stone Island
英国のテラスカルチャーやフットボール・カジュアルズと結びつきの深い、機能的なアウターを代表するブランドです。
C.P. Company
ゴーグルジャケットをはじめとする機能服で知られ、英国サポーター文化の無骨な側面を象徴しています。
Classic Football Shirts
過去のクラブや代表チームのユニフォームを扱い、ヴィンテージサッカーシャツをファッションとして楽しむ文化を支えています。
ブロークコアを成立させる服と配色
- レトロなサッカーシャツ:クラブ、代表チーム、スポンサーのロゴが入ったゲームシャツがコーディネートの主役になります。
- ルーズなデニムパンツ:色落ちしたストレートやバギーシルエットを選び、飾らない英国ストリートの空気を加えます。
- トラックジャケットやナイロンブルゾン:肌寒い季節のレイヤードに使い、スタジアムや練習着を思わせるスポーツ感を強めます。
- ローテクスニーカー:adidas SambaやGazelleのような薄底モデルを合わせ、足元をクラシックな印象に整えます。
- チームカラーと原色:赤、青、緑、黄色、白、黒など、ユニフォーム特有の強い配色やストライプをアクセントとして取り入れます。
今の街着として自然に見せる合わせ方
ブロークコアは、サッカーシャツを中心にしながら、ほかのアイテムをシンプルにまとめると取り入れやすくなります。トップスに大きなロゴや鮮やかな配色がある場合は、ボトムスを無地のデニムやチノパンにして、情報量を抑えることがポイントです。
王道は、少しゆとりのあるゲームシャツにストレートデニムと薄底スニーカーを合わせる組み合わせです。シャツの裾をすべて出すとラフになりすぎる場合は、前だけ軽くタックインすると腰位置が高く見えます。
女性が取り入れる場合は、ワイドパンツだけでなく、ストレートスカートやショートパンツを合わせても現代的にまとまります。ただし、リボンやレースなどの甘い要素を強く加えるとブロケットコアに近づくため、ブロークコアらしい無骨さを残したい場合は、アクセサリーをシルバー系で統一するとよいでしょう。
全身をサッカー用品だけで固めると観戦着に見えやすいため、ユニフォーム、トラックパンツ、チームマフラーのうち、強く見せるアイテムは基本的にひとつに絞ります。無地のレザーバッグや端正なスラックスを合わせるなど、スポーツとは異なる要素を少量加えると、街着として洗練されます。
オーバーサイズを選ぶ場合は、パンツを極端に太くしすぎず、足元をすっきり見せることも大切です。反対に、コンパクトなゲームシャツにはワイドデニムを合わせると、上下にメリハリが生まれ、現在らしいシルエットに仕上がります。
ブロークコアとつながる関連タグ
- ブロケットコア
- スポーツミックス
- スポーティーカジュアル
- ユニフォームMIX
- スニーカースタイル
- ストリートカジュアル
- サッカーシャツ
- ゲームシャツ
- トラックジャケット
- バギーデニム
- ローテクスニーカー
- テラスカルチャー



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