何度もクリーニングに出さなくてはいけないスーツやワイシャツ。
経費節約のためにも、自宅で洗濯することは可能なのでしょうか?
スーツやワイシャツは自宅で洗濯することが可能ですが、素材や洗濯表示に注意しながら適切な方法で行う必要があります。
洗濯やアイロンがけの技術を要するため、基本的にはプロにお任せした方が良いと言えるのですが、ほとんどのご家庭では、自宅の洗濯とクリーニングを併用することが多いと思います。
ワイシャツやスーツを自宅で洗濯する場合、どのような方法で洗えば良いのかをご説明します。
Contents
ワイシャツの洗濯方法
ワイシャツは、一般的にクリーニングに出されるイメージがあるかと思います。
その理由としては、ワイシャツは特に襟の部分はハリのある仕上がりにする必要があり、自宅での仕上げが難しいという点が挙げられます。
自宅でケアできたとしても、工程に時間がかかってしまいますので、専門のクリーニング店に持ち込むのが一般的な考え方になっています。
ですが、安くても1枚数百円のクリーニング代がかかってしまいますので、節約したいという家庭もあると思います。
実際には、自宅での洗濯とクリーニングを併用している方の方が多いです。
クリーニング店のような、プロの仕上がりにはならなくとも、正しい洗濯方法を知っていれば、ワイシャツをきれいに長持ちさせることは可能です。
ワイシャツの洗濯の準備
ワイシャツは通常の衣類に比べ、少し特殊な扱いをする場合があります。
極論ではありますが、毎日着用するものであれば、できるだけ長持ちさせるためにはデリケートに扱う必要があります。
- ワイシャツの洗濯表示を確認します。
- カラーステイ(襟の芯)があれば取り外します。
- ボタンを全て外し、ポケットに物がないことを確認します。
最も重要なのは、洗濯表示をしっかり確認することです。
素材によってはできない洗濯方法や使用できない洗剤類があるため、注意する必要があります。
手洗いの場合
最も安心してワイシャツを洗う方法と言えば、やはり手洗いです。
しかし、かなり手間がかかってしまうため、選択する人は少ないと思います。
手間をかけて洗濯した分、愛着がわく点においてはメリットかも知れませんね。
- ぬるま湯に適量の中性洗剤を溶かします。
- ワイシャツを浸けて、優しく押し洗いをします。特に襟や袖の汚れは柔らかいブラシで優しく擦ります。
- 汚れが落ちたら、すすぎ水を何回か変えながら、洗剤が残らないようにすすぎます。
- 水気を優しく押し出して、形を整えてから陰干しします。
手洗いの場合、自分で洗濯の強度を調整することができるのはメリットと言えるでしょう。
洗剤の量なども適度に調整し、自分が求めている洗濯をすることができるのは意外と楽しいかも知れません。
洗濯機の場合
誰もが選択するのが、洗濯機でワイシャツを洗う事だと思います。
手間が省けますし、終わるまで放っておけばOKです。
手洗いとはまた違った準備が必要になりますので、そこに気を付ければよいでしょう。
- ネットに入れることで衣類を保護します。
- 洗濯機の設定は「手洗いコース」や「デリケートコース」にし、水温は30度以下に設定します。
- 脱水は短時間に設定し、洗濯後はすぐに取り出して形を整えて干します。
ワイシャツは型崩れやシワになりやすい傾向があるので、洗濯が終了した地点で素早く形を整えて干す必要があります。
その後のアイロンがけしやすい環境に整えて上げることが大切です。
ワイシャツはなぜクリーニングに出す習慣があるのか
ワイシャツって、クリーニングに出すのが定番となっています。
自宅でも選択可能な素材であることが多いにもかかわらず、他の衣類とは別の扱いをしている家庭も多いのではないでしょうか?
ワイシャツをクリーニングに出す文化があるこんな理由があります。
- クリーニング店では、ワイシャツを専門的な方法で洗浄し、シワを取り、形を整えることができ、シャツは新品同様の状態に保たれ、長持ちする傾向があります。
- 自宅での洗濯やアイロンがけは時間がかかり、技術も必要ですので、クリーニングに出すことで、手間を省くことができます。
- クリーニング店では、自宅の洗濯では取り除けないしみや汚れも専門的な方法で除去できます。
- ビジネスやフォーマルな場では、清潔できちんとした服装が求められる理由から、クリーニングに出すことで、常にベストな状態のシャツを着用できます。
こうした理由から、ビジネスマンの多くはワイシャツをクリーニングに出すことを選んでいます。
特にビジネス環境やフォーマルな場においては、常にきちんと感のあるスーツスタイルが求められるため、その傾向が強くなります。
毎回クリーニングに出すことが理想的ですが、そんなことをしていたらクリーニング代がバカになりませんよね。
自宅での正しい洗濯方法を取り入れ、襟元の汚れや生地の質感の低下、汚れが酷い時にクリーニングを利用し、リセットする方法が最も経済的でおすすめの方法と言えます。
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スーツの洗濯方法
スーツも自宅で洗濯することが可能ではありますが、これも通常の衣類とは違い、技術を要する可能性があります。
しっかり準備し、手順を間違わないように気を付けながら洗濯しましょう。
スーツは毎日洗濯するという方は割と少ないかと思います。
ワイシャツよりも洗濯する頻度が低い分、できればクリーニング店でリセットしたいところですが、自宅でもきれいにすることは可能です。
スーツの洗濯の準備
デリケートな取り扱いを求められるため、スーツの洗濯には注意すべき点がいくつかあります。
- スーツの洗濯表示を確認し、ドライクリーニング専用でないかを確認します。
- 内ポケットに物がないことを確認します。
特にティッシュがポケットに入っていた場合、最悪です。
ポケットの中身には十分に気を付ける必要があります。
手洗いの場合
スーツもワイシャツ同様に、自分で強度を調整できる手洗いが安心感があります。
準備するものや洗濯後の処理に手間がかかるため、洗濯の順序を効率よく行う必要があります。
- 大きな容器に冷水またはぬるま湯を用意し、適量の中性洗剤を溶かします。
- スーツジャケットやパンツを裏返しにして浸け、軽く押し洗いします。
- 汚れが落ちたら、複数回にわたってすすぎ水を変え、洗剤をしっかりと落とします。
- 軽く水を切った後、タオルに包んで余分な水分を吸い取ります。
- 形を整えてハンガーにかけ、陰干しします。
スーツもアイロンがけをする必要がありますので、シワにならないようにしっかり手順をこなす必要があります。
洗濯機の場合
多くの方が洗濯機での洗浄を洗濯するかと思います。
必ず必要となるのが、洗濯ネットです。
これに入れておかないと、型崩れしてしまう可能性が高くなりますので、100均等で売っているものでも良いので揃えておくことをおすすめします。
- スーツが洗濯機で洗える素材であることを確認した上で、洗濯ネットに入れます。
- 洗濯機の「手洗いコース」や「ウールコース」を選びます。
- 水温は30度以下に設定し、脱水は短時間にします。
- 洗濯が終わったらすぐに取り出し、形を整えてハンガーにかけて陰干しします。
ハンガーは丈夫で型崩れしにくいものを選ぶと良いでしょう。
スチール製よりも太めのプラスチック製がおすすめです。
注意点
素材によっては水洗いが不適切な場合があります。特にウールやシルクなどのデリケートな素材は注意が必要です。
縮む恐れがあるため、水温や洗濯機の設定には十分注意してください。
また、乾燥機の使用はしわや型崩れの原因となるため、避けた方が無難です。
自然乾燥をおすすめします。
アイロンをかける際は、衣類の素材に適した温度で行い、必要ならばあて布を使用してください。
スーツをクリーニングに出す理由は
スーツは家庭では手間がかかるアイテムです。
単にそんな理由からクリーニング店にお任せしている方も多いと思います。
スーツをクリーニングに出す理由としては、以下の通りです。
- 素材がデリケートで、素材に適した洗浄方法を使用する必要があるため。
- 適切な形状とシワのない状態で着用されることが望ましいため。
- スーツに付着したしみや汚れは自宅での洗濯では取り除きにくい。
- 手入れに時間と労力を要する作業だから。
- スーツの寿命を延ばすため。
- ビジネスやフォーマルな場では、きれいでよく手入れされた服装が重要だから。
ワイシャツ同様、ビジネスやフォーマルの場において、きちんと感があるきれいなスーツはある意味礼儀作法のようなものです。
常にきれいにしておくことが、スーツを着用するビジネスマンにとって必要な要素と言えます。
スーツやワイシャツのクリーニング代はどのくらいが一般的?
スーツやワイシャツをクリーニングに出すのを、コスト的な考えからためらっている方も多いと思いますが、店舗型の場合、1着当たりのクリーニング代は実はそれほど高額ではないのがほとんどです。
全国の平均的な価格から言うと、
- ワイシャツ…1枚150円~300円程度
- スーツ上…1着1,000円~1,500円程度
- スーツ下…1着1,000円程度
業界最安値水準のホワイト急便なら、ワンセット2,000円程度でクリーニングが可能です。
スーツは買い替えが高額なアイテムですので、定期的にクリーニングに出して、質を保つのがおすすめです。
夏場は汗をかいたりするため、皮脂汚れが特にひどくなる時期ですので、スーツやワイシャツに付着した汚れが取りにくくなります。
すっきりキレイな状態に戻したいのであれば、自宅での洗濯に加え、クリーニングに出す頻度を増やすのがおすすめです。
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店舗型のクリーニング店と比較すると、全てにおいて宅配クリーニングの方がやや高額になります。
配送費用やサービス内容の充実度、1枚・1着にかける手間が違いますので、一般的には店舗型の1.5倍程度の価格差があるとみても良いと思います。
安くて早いのが店舗型、しっかり時間をかけてクリーニングするのが宅配クリーニングの傾向です。
スーツやワイシャツの洗濯はクリーニング店に任せるのがおすすめ
自宅で洗濯することで衣類を長持ちさせることができますが、不安な場合はプロのクリーニングサービスを利用する方が得策と言えます。
ワイシャツやスーツは、洗濯技術だったりアイロン技術が必要となるため、基本的にはクリーニング店にお任せするのがベストです。
自宅の近くにクリーニング店が無い場合や、持って行ったり引き取りに行くのが面倒な方は、宅配クリーニングを利用することをおすすめします。
宅配クリーニングなら自宅で受け渡し・受け取りが可能ですので、わざわざ店舗にもっていく手間が省けます。